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移住者からのメッセージ~松田スタイル~

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年7月2日更新

根本さんご家族(寄エリア)  家族構成 秀嗣さん 佐和子さん 長男

登山家の夫と妻と長男の3人暮らし。
松田町寄(やどりき)エリアで築百年の古民家を自分たちでメンテナンスしながら暮らす。
廃缶で作ったロケットストーブで料理を作るなど、ガスを使わない暮らしを実践している。
自家菜園で野菜をつくり、コメ作りにも挑戦中。

  ロケットストーブ

手作りのロケットストーブで料理を。

田舎はいっぱいあると思うけど、こんなに便利な田舎は他にはないと思う!

松田町の寄に住もうと思ったきっかけは。

佐和子さん:
もともと茅ヶ崎に4年住んでいて、山が好きで、山に出かけるときに国道246号沿いの松田町を通るときに、いいところだなあ、と思っていた。

秀嗣さん:
古民家を自分で直しながら暮らしてみたかったし・・・

佐和子さん:
あと畑もやりたかった。朝、家の前の畑で野菜を収穫して、それを朝ごはんで食べるというのが理想だった。
それにここは静かでいい。夜は自然の音だけになる。

ほね

子どもと集めた宝物。シカの角は秀嗣さんが山仕事の途中で見つけてきたもの。

寄の魅力は?

佐和子さん:
意外と便利(笑)というか相当便利だと思う。山深いところで田舎暮らしがどっぷりできるのに、都内にも出やすい。バスもまあまあ本数がある。
田舎はいっぱいあると思うけど、こんなに便利な田舎は他にないと思う。
あまり知られていないけど、持続可能でオーガニックな暮らしに興味のある人はこの場所は見逃せないと思う。

秀嗣さん:
都内までのアクセスのしやすさと、自然と、バランスがいいところ。
それに、人柄がオープン。新しい人を受け入れてくれる。
僕たちは、近場に同志のような若い仲間たちが多くいて、そういう人たちとのつながりにいろいろな可能性を感じている。そこがとても面白い。

この土地を味わっていくことそのものが子どもにとって素晴らしい環境教育になっている

寄での子育て

佐和子さん:
町の制度が充実していて、子育てがしやすいと感じている。
寄小学校は人数が少ないけれどそれが逆に魅力。児童一人ひとりに寄り添った教育方針。田植えやお茶摘み体験などここならではのことをいろいろ経験できる。

秀嗣さん:
この土地を味わっていくことそのものが子どもにとって素晴らしい環境教育になっていると思う。

まつぼっくり

まつぼっくりは工作に使ったり、ストーブの焚き付けに使ったり・・・。

寄での暮らし

佐和子さん:
田んぼと畑、動物の世話。それと仕事を少し。
デザイナーとして個人で受けた仕事と、アルバイトとして所属している会社の仕事をしている。
畑と田んぼを本気でやるなら仕事はセーブしていくかも。

秀嗣さん:
山関係のフリーランスとしていろいろな仕事をしています。
山岳ガイドやロープ高所作業、歩荷(※ボッカ・・・山で重量物を背負って運ぶ仕事)や自然調査員の仕事も。
最近は講演の依頼も来るようになり、僕たちみたいなライフスタイルに興味のある人が増えてきたと感じている。
GHT(グレート・ヒマラヤ・トレイル※)の活動は趣味というかライフワークで、ビジネス以上に大事にしている活動。自分たちでヒマラヤ中を歩いた体験を伝えていきたいと思っている。
私だからこそ出来る仕事を不定期に行い、海外にいる期間もあります。だから、フリーの期間が長くとれた時はしっかり休養をとって、道具の手入れや家のメンテナンスをしたり、鳥小屋を作ったり。

佐和子さん:
日々のこまごました仕事は私がやって、そういう大きなものを(秀嗣さんが)やってくれる。

    鳥小屋

    秀嗣さん手作りの鳥小屋でのびのび育つにわとり。うみたて卵は絶品!

人生の歩み方をもっと丁寧にしていって、そういう中で自分のいるコミュニティや自分の暮らす町をもっと大事にしていきたい。

これからの展望

佐和子さん:
寄で暮らす仲間を増やしたい。
子どもの将来とかを考えると、これからはなるべく持続可能な生活をしていく必要があると思う。
でもそれって特別なことではなくて、ここ自体がそういう土地だし、そういう意識の人たちも多い。そういう場所なんだよって知ってもらいたい。
感度の高い若い人や、子育て世帯にとってはとても魅力のある町だと思う。

秀嗣さん:
日本の外に出ていくと、日本や自分の暮らし方を客観的に見つめるようになる。
都会で暮らすのは便利だけれど、例えば買い物した商品がどこでどう作られているのか、とかそういったことが見えづらかったりする。
僕は、外側から自分の暮らしや行動を見つめられる、考えていけるということが教養ということだと思っていて。だから生活の中に、ゆとりのある時間を作って、自分の頭でしっかりと、どういう暮らし方をしていったらいいのかを丹念に考えていく。そうすると、やっぱり循環的な生活をしていたほうがいいと思った。
人生の歩み方をもっと丁寧にしていって、そういう中で自分のいるコミュニティや自分の暮らす町をもっと大事にしていきたい。ここ寄でのこういう暮らしの形をいろいろな人に伝えていけたら。

移住を考えている人へのメッセージ

佐和子さん:
田舎暮らしというと、しがらみを敬遠する人もいるかもしれないけど、寄は移住してきた若い人も多いから相談しやすい雰囲気があるし、コミュニティへのハードルは低いと思う。
いろいろな要素があって楽しめる町だから、とりあえず一度遊びに来てほしい。家に寄ってもらってもいいし(笑)

秀 嗣さん:
最近仲間たちと炭焼き窯再生プロジェクトを立ち上げました。ビジネスではなく純粋に遊びとして。
そういういろいろな楽しい試みができる地域なので、遊びに来たらそういう現場をぜひ見てほしい。

 

※GHT(グレート・ヒマラヤ・トレイル)Project

   ・・・根本さんが、写真家の飯塚大さん、ライターの根津貴央さんと立ち上げたヒマラヤ山脈を貫く「グレート・ヒマラヤ・トレイル(GHT)」(総延長1,700kmの山岳ルートと総延長1,500kmの丘陵ルートの2本で構成される、ロングトレイル)の全行程を踏査する日本初のプロジェクト。

根本秀嗣さん

日本山岳ガイド協会認定ガイド。
ヒマラヤのグレート・ヒマラヤ・トレイルを踏査するGHT Projectリーダー。
登山、ビッグウォールクライミングなど、「生活と旅と登山の融合」をテーマに活動中。
ガイドのほか、国内各地での歩荷業務、ロープアクセス、自然環境調査にも取り組んでいる。

根本佐和子さん

子育てに田んぼと畑、動物の世話。空いた時間にはデザインの仕事も。
お外遊び大好きなママとコドモによる「外あそび開拓団のや★マン」で様々なイベントを開催。
平成29年度から「社会の課題」をテーマに世界中から集めた作品の中から毎月1本を選び上映する自主上映会「みらい映画館まつだ」を企画。

長男

川遊びときのこが大好き。川原をハダシで駆け回る毎日。
3歳と5歳の時にネパールへ家族旅行した経験も。
5歳の時にはネパールのタマン・ヘリテイジ・トレイルを歩き、現地の子どもたちとも交流した。