令和6年度町長コラム 松だるま
令和6年広報まつだ11月号より
-
消滅可能性都市 ‟脱却と今後”
暦の上ではいよいよ立冬を迎えました。年末に向けてお忙しくされ始められている今日この頃、皆さまにおかれましては、ますますご健勝のことと心からお慶び申し上げます。
さて松田町は、2014年に日本創成会議から発表された 2040年度までに若年女性人口(20~39歳)が5割以上減少する市区町村、いわゆる「消滅可能性都市」として名指しされて以来10年が経過しました。町民の皆さまも当時の「消滅」という衝撃的な言葉に強く危機感を得た記憶が残っているかと思います。その後、町は、「脱却」に向けて、さまざまな主体にご協力を賜り、さまざまな事業を推進してきた結果、本年に発表された2050年度までの推計では、「消滅可能性都市」には松田町は含まれず「脱却した自治体」となりました。ご協力くださいました町民の皆さま方に感謝を申し上げます。
現在町内には、人口増加策として100件以上の分譲地や建売住宅の建設が進んでおり、今後、新松田駅周辺整備事業により、さらに110世帯分のマンション建設が予定されております。1世帯3人家族の場合、約600人以上の人口増加が見込まれ、その後、新たな命が誕生すれば、さらなる人口増加が期待できます。また、移住者の方から‟小学校が新しく 木造校舎に魅力を感じた"また‟新松田駅周辺整備が進む事を期待している”と伺い、町民皆さまのご理解とご協力による大型公共事業達成への期待感と未来への投資による成果が見え始め、今後も‟変化を恐れず・進化つづける故郷”として、未完のまま終わるわけにはいかないと想いを強くした次第です。
結びに年末に向かい朝晩の冷え込みは日ごとに増してまいりますので、お風邪など召されませんようお体には十分にお気を付けてお過ごしください。
令和6年広報まつだ10月号より
- 自分色の“〇〇の秋”
町の花「コスモス」が風に揺れ美しく咲き誇り、同時に虫の音に秋の訪れを感じる今日この頃、町民の皆さまにおかれましては、夏の疲れを癒されていることと存じます。
実りの10月を迎え、新米が市場に出回り、安心した生活を送られていることに安堵しています。また、今年の敬老会もお元気な皆さまをお迎えし、盛大に開催することができました。ご協力くださいました関係者の皆さまへお礼申し上げます。
さて、日本には四季があり、日本人だけでなく世界中の方からも喜ばれている、今まさに秋っ盛りの時節となりました。
秋の楽しみは、幾つかありますが、一般的には、食欲の秋・実りの秋・読書の秋・芸術の秋・運動(スポーツ)の秋など”〇〇の秋”があり、また紅菜なども見頃を迎えていますが、いろいろな秋を、それぞれの楽しみにされていることと存じます。
例えば、秋の味覚と言えば、サツマイモ、梨、ぶどう、栗、サンマ、松茸、柿、新そばなどの“秋の旬の食材”を思い浮かべるだけでお腹が鳴ってしまいます。一方、サンマが高級魚になりつつあるのは少し残念なところです。町内ではサツマイモや栗は少量ですが作付けされており、地元農家さんにて販売されていますので、ぜひご賞味ください。また、運動(スポーツ)と言えば、町内でも運動会やスポーツフェスティバル、スポーツ教室、芸術部門では町文化祭なども開催されます。そして、”出会いの秋”でもありますのでさまざまなイベントに訪れ、見るだけでも楽しい時間を過ごすことができますので、ぜひ足をお運びいただき、町民の皆さまが集い、町内のイベントを盛り上げていただけると幸いです。
結びに、季節の変わり目でもありますので、健康には十分に留意されることを心よりご祈念申し上げます。
令和6年広報まつだ9月号より
”ついに来たか!?”
本年9月1日は、関東大震災から101年が経ちます。今後も引き続き”自らの命は自らが守る”ことを意識され、自然災害などに十分に備えていただくよう”お一人最低3日分(備蓄品など)”のご準備をお願いいたします。
さて8月8日、宮崎県沖を震源地とする南海トラフ対象エリア内での地震が発生。9日、松田町にも震度5弱の地震が発生し”ついに来たか!?”とすぐに役場へ向かいました。役場には職員(約70人)が駆けつけ、発生から間もなく対策本部を立ち上げ、直ちに道路や水道の状況などの確認、町内のパトロール、さらには電車利用の帰宅困難者へ給水などの対応を行いました。午後10時ごろには断水が解消され、幸いにも土砂崩れや道路のひび割れなど大きな被害も無く、午後11時ごろには一部の職員を帰宅させ、30人ほどの職員にて夜間のパトロールを実施しました。10日午前6時には町消防団にパトロールのご協力をいただき、改めて大きな被害が無いことが確認でき、10日午前8時30分には一部の職員を残し、一旦撤収した次第です。その後、台風7号が接近する中、14日と15日に同様な震源地での地震が発生し、”またか!”と思いましたが、今回の地震対応や新型コロナ対策のときも同様ですが、常に町職員は町民の皆さまの”生命と財産を守る”意識を強く持って対応してくれているので”頼りになる公助の体制”に育ってくれていると感じています。今後も常に危機感を強く持ち、職員一同、精進してまいります。
結びに”暑さ寒さも彼岸まで”との言葉があるとおり、この暑さが和らぐことを期待しつつ、健康には十分にご留意されますことをご祈念申し上げます。
令和6年広報まつだ8月号より
戦後79年 ”自らの心を耕す”
連日の猛暑に見舞われている今日この頃、町民の皆さまにおかれましては、ますますご清栄のことと存じます。また全国高等学校野球選手権大会神奈川県代表チームと選手の皆さまへ熱いエールを贈ります。
本年は、戦後79年を迎えます。先の大戦においてお亡くなりになられた方の御霊に対し、”哀悼の誠を捧げる” とともに戦後の日本国を復興に導いて来られた先人の皆さまに感謝と敬意を表します。
町では、現代を生きる私たちが先人の皆さまが”歩み作って来られた歴史”から学び、次の時代にバトンを渡すべく、日々精進し、令和元年度に策定した”町の未来予想図=第6次総合計画”において町の将来像を”いのち育み・未来へツナグ・進化つづける故郷”として、今年は6年目を進行しています。本年度の総合計画審議会委員は男性7人・女性8人となり、女性委員の割合が大きく変化しました。性別に関係なく平等にお互いを尊敬・尊重しながら意見・議論ができる環境がようやく整ったところであります。
さて、町行政を進めていくには、さまざまな審議会などがあり、議論を重ねていただいていますが、一般的に、議論を交わすには”正しい知識”と”情報を持つこと”が大切です。時に偏った情報や思い込みなどによる一方的な考え・行動を起こすことが非常に危険であり、”事を成す”には、常に”正しい情報”を”正しく理解”し、”お互いの尊敬と尊重が必要不可欠”であると考えています。そのためには、まずは先人が残された地域の歴史と文化を学び、未来へ向け、”共に生きる知恵”を出すことこそが今の現代人に必要なことであり、その第一歩として、その地域に住む”自らの心を耕す”必要があると考えています。”自らの心を耕す”ことは簡単なことではないので、今後も、先人の皆さまへの感謝の思いを”未来へツナグ”ためにも”歴史から学んだ”ことを忘れず、日々、精進してまいります。
最後に、8月15日には終戦記念日を迎えます。私は、”先祖祀らぬものは世に栄えない”考えていますので、今を生きる”未来へツナグ人”として、今一度、ご先祖・先人の方々へ皆さまも”お手を合わせられてはいかがでしょうか?”
令和6年広報まつだ7月号より
「全員野球」って言葉は古い⁉
色とりどりの七夕飾りを目にし、梅雨明けが待ち遠しい今日この頃、町民の皆さまにおかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
6月9日に、町ふるさと大使である渡辺元智さんによる「野球教室」と、次女の元美さんによる「成長期の栄養についての講演会」を開催しました。大谷翔平選手からいただいたグローブの影響もあってか、野球関係者だけでなく、老若男女問わず多くの方にお集まりいただき大盛況でした。
また、7月5日から第106回全国高校野球選手権神奈川大会が開幕します。本町にある”立花学園高等学校野球部”が”革命野球”で優勝に向かって勝ち進むことと、松田町出身の全ての野球選手の活躍を祈念し、エールを送ります。
さて、昭和生まれの皆さまは、野球用語の「全員野球」という言葉をご存じですよね。「チーム全員が一丸となって取り組むこと」を表し、「全員野球で試合に臨もう」といった使い方をされます。このような言葉は、「おじさんビジネス用語」とも言われます。平成生まれの20代30代の世代では、野球をする子どもが減り、野球用語を使うおじさんが周りに存在せず、知る由もなかった成人が多いようです。また多様性の時代でもありますので、”全員で〇〇をやる”ことになじみのない若い世代でもあることから、昭和世代が使ってきた言葉や「野球用語」が”消えつつ”あるようです。昭和生まれの管理職の皆さま、”時代の流れを受け止め、心には情熱を持ち、表情は冷静に”将来の日本を担う若い世代と一緒に”日本・松田町の未来”を創ってまいりましょう!
梅雨が明けると暑さの本番を迎えますので、くれぐれもご自愛くださいますようお願い申し上げます。
令和6年広報まつだ6月号より
あなたも太公望に⁉
梅雨入りを前に紫陽花が色鮮やかに咲く季節となりました。町民の皆さまにおかれましては、ますますお元気にてお過ごしのこととお喜び申し上げます。
円安などの影響が我々の生活にも直撃している状況を少しでも緩和できるよう、”還元率30%のプレミアム商品券”販売を行います。6月1日から抽選申し込みが始まりますので、ぜひともお役立てください。
さて、6月1日は、アユ釣りの解禁日となり、多くの”太公望”と呼ばれる方、酒匂川や川音川にて釣りを楽しみ訪れます。”太公望”とは、紀元前11世紀ごろに存在した中国の伝説の賢者の名前で姓は呂、名は尚のことです。その呂尚は周の文王に”釣りをしている”ところを見いだされ、先君”太公”が”望”んでいた賢人だとして”太公望”と言われたことから、”釣りをする人”を”太公望”と呼ぶようになったそうです。
また、釣りに関連する話として、「日はまた昇る」などの小説を執筆した作家で有名なアーネスト・ヘミングウェイの名言「釣れない時は、魚が考える時間を与えてくれたと思えばいい」、私もこの名言のように”釣りをしながらのんびり過ごす(未来を創造する)時間も必要だ”と感じたので、まずは寄にある”寄自然休養村養魚組合さんの釣り堀”にて釣りを始めようと思います。皆さまも町内の釣りレジャー施設に足をお運びください。あなたも”太公望になれます⁉”
6月は、季節の変わり目でもありますので、ご自愛くださいますようご祈念申し上げます。
令和6年広報まつだ5月号より
楽しむをエンジョイ
風薫る爽やかな季節となりました今日この頃、町民の皆さまにおかれましてはますますのご壮健にてお過ごしのことと存じます。
今年は新型コロナウイルスの影響により5年ぶりとなる”若葉まつり”が寄地域にて開催されます。寄地域の新緑が目に鮮やかな季節となりますので、「のるーと足柄」などをご利用いただき、ぜひとも寄地域の魅力を肌で感じ取っていただけたら幸いです。
さて、松田町は本年1月に東海大学教養学部と連携強化に向けた”覚書の締結”を行いました。締結以前にも、令和元年から東海大学人間環境学科の学生の皆さまに、松田町のPR動画の作成や耕作放棄地対策、町主催のイベントにも参加いただくなど交流を深めてまいりましたが、今後はさらに町の課題解決に対して連携を深めていくことになりました。同大学の岩本教授からは”松田町には楽しいことがたくさんある”と太鼓判を押していただき、大学生の柔軟な発想力により”楽しむ”をキーワードに”松田町が世界に広がっていく”ものと期待しています。
松田町に住んでいると、いつも見る光景やイベントが”当たり前”に映り”新鮮味を感じない”ことが多いと思いますが、初めて見る方や学生さんには、”全てに新鮮かつ魅力”を感じていただいてることを伺い、町の魅力発信の手法やキーワードも新しい時代に沿ったチャレンジとして、学生の皆さまと協力して取り組んでまいりたいと考えています。令和7年には、”松田町と旧寄村の合併70周年”を迎えます。令和6年度はその記念となるイベント開催やブランド品開発などを予定していますので、学生の皆さまのチカラを借りつつ、町民の皆さまと一緒になって”楽しむをエンジョイしたい”と考えています。その節には、ぜひとも町民の皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。
令和6年広報まつだ4月号より
すべてにありがとう
全てのものが清らかで命輝く4月を迎えた今日この頃、町民皆さまにおかれましてはますますご健勝のことと存じます。
能登半島地震から早3カ月が過ぎ、お亡くなりになられた方、未だ安否不明の方に対しお悔やみ申し上げると共に被災された全ての方にお見舞いと早期の復興をご祈念申し上げます。
さて4月から新入学や就職、仕事場での取り組みなど新たな挑戦に向けスタートされた方に対し、熱いエールを送ります。”心願成就”するためには、どんなことにも興味を持ち”全てを受け入れ”挑戦してみてください。私の父の口癖は“若い時の苦労は、買ってでもやれ!”でした。当時は、正直なところ”何を言ってるんだ!”という思いを胸に秘めつつ文句一つ言わず仕事をした事で建設業のイロハを覚えました。そして、自分のチカラだけで成長したと勘違いをした結果、早々に実家の家業から離れ”松田町での第二の人生”を歩ませていただいているところです。これが良かったかどうかはご想像にお任せいたします(笑)
新たな人生を歩む皆さまへ次の言葉を贈ります。”すべてにありがとう”この言葉には自分と違う考えでも”受け入れる”ことで心身共に負担になっても、将来必ず”自分の糧になる(=感謝の対象)”ことにつながると私は考えています。
夢や希望あふれる令和6年度が始まりました。皆さまの成長の過程では、想定外のことを多く経験することが想像できますが、だからこそ今を生き抜くためにも“すべてにありがとう”という気持ちを持って、夢や希望に向かって進んでほしいと願っています。私も”すべてにありがとう”の気持ちを胸に令和6年度の町政経営を行ってまいりますので、令和6年度もご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。